真理を持つ人はあきらめない

真理を持つ人は自分の計画をあきらめない。成功するまで試行錯誤を繰り返す。スティーブ・ジョブズに次の言葉がある。

成功する起業家とそうでない起業家を分けるものは何か。約半分は真の忍耐力を持っているかどうかだ。強い情熱がなければ生き残れない。途中であきらめてしまうだろう。だからアイデアでも、課題でも、正したいことでも、何か自分が熱くなれるものを持たないとだめなんだ。そうじゃなきゃ、最後まで耐え抜くことなんてできない。

真理を持つ人は情熱を持つ。情熱があれば忍耐力が生まれる。だからあきらめない。スティーブ・ジョブズに次の言葉もある。

自分がやっていることに強い情熱を持てとよく言われるが、まったくそのとおりだ。なぜなら、とても大変なことだから、情熱を持っていないと普通の人間なら続かない。本当にきついことなんだよ。最後まで長い間やり続けなきゃいけない。だから、もし本当に好きなことでないなら、もしやっていて楽しいと思えないなら、その人は途中であきらめてしまうだろう。たいていの人はそうなる。世間的に成功した人とそうでない人を実際に見てみると、成功した人の多くは自分がやることを愛せた人だ。だから本当につらい時も耐えることができた。自分がやることを愛せなかった人は途中でやめたんだ。普通の人間ならそうなるだろ?好きでもないことを誰が耐え続けようなんて思う?きつい作業がたくさんあるし、心配事が絶えないから、本当に好きじゃなきゃ失敗することになる。

自分のやることへの情熱はその人がとらえた真理の深さに依存する。「たったひとりの熱狂」においてどれだけ深い真理をとらえたかによる。それがないと途中であきらめる。

『ビジョナリーカンパニー ZERO』から引用する。

トーマス・エジソンは電球の発明に成功するまでに、9000回以上の失敗を繰り返しても諦めなかった。ついにアシスタントがたまりかねて尋ねた。「なぜこんなばかばかしいことを続けるのですか?9000回以上も失敗したのに」と。エジソンは何を言っているんだという顔でアシスタントを見た。「私は一度だって失敗していない。何がうまくいかないのか、9000回も学んだのだ。」

同じく『ビジョナリーカンパニー ZERO』に、何度も失敗する登山家の言葉がある。

僕は失敗しているんじゃない。成長しているんだ。

下図をご覧ください。

画像引用元:こあらの学校さんのツイート

多くの人は失敗を左の図のようにイメージするという。しかし正しいのは右の図だというのだ。

多くの人は何度か失敗するとあきらめる。松下幸之助に次の言葉がある。『日々のことば』から引用する。

五つや六つの手を打ったくらいで、万策尽きたなどと言ってはならない。

松下政経塾の五誓に次の言葉がある。

常に志を抱きつつ懸命に為すべきを為すならば、いかなる困難に出会うとも道は必ず開けてくる。成功の要諦は、成功するまで続けるところにある。

『三国志』に劉備という人がいる。彼は長坂橋というところでライバル曹操に大敗北した。当時曹操は中国の三分の二を手中に収め、天下統一目前だった。かたや劉備は一文無し。曹操の大軍から逃れるため妻子も捨てる覚悟で逃避行を続けていた。すぐれた部下の趙雲がいなかったら妻子も捨てていたところである。普通だったらどうだろう。ここであきらめるだろう。もう十分だ、もう曹操に降伏しよう、と言う声が劉備軍の武将から出てきてもおかしくない。しかし誰もそのようなことは言わなかった。張飛はたった数十人の部下とともに曹操の大軍を防ぎ、趙雲は乱戦の中、劉備の妻子を救った。とんでもない戦いぶりをした。それは劉備軍が真理を持っていたからである。その真理とは劉備という人間の偉大さである。だから誰も諦めなかった。そしてその後劉備は大きく飛躍することになる。

マーテイン・ルーサー・キング・ジュニアに次の言葉がある。

本当の人間の価値は、すべてがうまくいって満足しているときではなく、試練に立ち向かい、困難と戦っているときに分かる。

劉備軍の偉大さはその敗戦の時に証明されたのである。

ジェフ・ベゾスの2015年のベゾスレターに次の言葉がある。『Invent & Wander』から引用する。

投資に対して100倍のリターンが得られる可能性が10パーセントあるとしたら、必ずその賭けに乗るべきです。それでも10回挑戦して、9回は失敗することになります。いつもフェンス超えを狙っていれば、三振も増えますが、ホームランも何本か打てるわけです。ただし、ビジネスと野球は違い、野球の場合は結果が切断分布になります。バットを振ったとき、どれほど遠くに飛ばしても、得点できるのは4点までです。ビジネスであれば、打席に立つことで、ほんのたまにではありますが1000点挙げることも可能です。

私の目標である、現代日本と中国思想と西洋思想の合成も「1000点挙げること」を狙って長年試みているがなかなかうまくいかない。納得いく文章はまだ書けていない。でも少しづつではあるが確かに成長はしている。文章の内容を振り返って見ると徐々に良くなっている気がする。あきらめずに研鑽を続ける。研鑽のためまだまだ孤独でいようと思う。

■作成日:2023年10月9日

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