FF12のストーリー2

会話の駆け引き2

 ファイナルファンタジー12の良さはストーリーや会話である。 分かりにくいがよくできている。さらにもう一例ここで挙げてみたい。

 一行が帝都アルケイディアに到着し、別行動しているバルフレアと合流するため、国家中枢ブロックへ向かうシーン。リーフがなくて困っている一行に胡散臭い情報屋ジュールなる人物が助け舟を出す。

ジュール
「だからさ、情報なのよ少年。街を駆けずり回って集めた情報を使えば、リーフなんて、すぐもらえるのよね。」

ヴァン
「へえ、意外と簡単なんだな。」

ジュール
「帝都の人間は施しを与えるのが好きなのよ。他人に何か恵んでやって、そいつより偉いって思いたいわけ。」

ヴァン
「よくわからないけど・・・まあいいや、やってみる。どうもな!」

 ジュールの「他人に何か恵んでやってそいつより偉いって思いたいわけ」、という発言の真意は、 「俺(ジュール)はヴァン達よりも偉いだろ」という意味である。 なぜなら実際に現在進行形でジュールはヴァン達に助けを「恵んで」やっているわけだからである。

 ヴァンはその真意には気付かず、 「よくわからないけど・・・まあいいや、やってみる。どうもな!」と走って去ってしまう。

 一方フランはそれに気づきジュールにとがめるような鋭い視線を送る。しかしジュールは別に間違ってはいない。実際ヴァン達は助けが必要でジュールは一行に必要な助けを与えてやっているのだからだ。そこでジュールはフランの視線に対し「ゴホン」と咳払いで返答する。そしてフランは黙ってその場を立ち去る。

 ゲーム中一切解説はないので分かりにくいがこのようによく見ると面白いシーンはたくさんある。 やはりいいゲームだと思う。


■上部の画像はガウディ
「ベリュスガール」。

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