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趙雲は実は史実でも重要な武将だった!

楽天koboにて電子書籍を書きました。 『三国志 趙雲は実は史実でも重要な武将だった!』という題です。

当サイトの『趙雲論』をベースにしていますが、大幅に論拠を付け足しており、分析も非常に詳細に行っています。内容量は当サイトの『趙雲論』の3~4倍です。当サイトの『趙雲論』は2016年1月の執筆ですが、電子書籍のほうは2020年1月の執筆であり、その間に考えた論拠が電子書籍には付け足されています。当サイトの論述はもう古くなった感もあります。「概略だけでいい」というかたは当サイトをご覧いただければと思います。「全部読みたい」と言う方は下記画像リンクからどうぞ。

下記が内容紹介です。

三国志の趙雲は小説やマンガにおいては非常に活躍しますが、史実においては重要な武将ではなかったというのが通説です。理由は二つあります。ひとつが陳寿による趙雲本伝の記述が非常に短く、現存する資料は『趙雲別伝』という、うさん臭い書物の記述がほとんどであるという理由であり、もうひとつが趙雲の官位が非常に低かったという理由です。

第一章では『趙雲別伝』を詳細に分析し、『趙雲別伝』の信憑性を検討します。『趙雲別伝』の記述が相互に矛盾していれば確かにうさん臭いのですが、実際には『趙雲別伝』の記述はきわめて一貫しており、各記述が相互に補強しあうような一貫した関係にあると明らかにします。

第二章では劉備や孔明の価値観の分析を基に『趙雲別伝』を読み解きます。『趙雲別伝』の記述は劉備の伝である『先主伝』や『諸葛亮伝』の記述内容とも、非常に整合し一貫すると論じていきます。最終的に『趙雲別伝』は信頼できる資料と結論します。

第三章では趙雲の官位の低さの原因について論じます。結論から言いますと趙雲は自ら官位を辞退していたと考えます。根拠は①関羽、張飛、馬超、黄忠らと比べ官位が極端に低かったのは、劉備軍の将軍たちの功名争いが激化していた時期のみであり、功名争いが激化しないように趙雲が気を使っていた可能性があるという点。②極めて不自然な趙雲の官位の変動がこの仮説によって説明がつく点、③さらに『趙雲別伝』の趙雲像が事実であれば、官位の辞退は趙雲ならやりかねない点、の三つです。

第四章では趙雲が請け負っていた仕事の内容を推測します。趙雲は決定的に重要で困難な任務でありながら、地味で目立たない功名が立ちにくい仕事を率先して引き受けていたと考えます。そして関羽、張飛らの仕事や人物を分析し、それに対して趙雲が劉備軍で最も重要な武将であったと結論します。

「終わりに」では趙雲の行動の分析を基に、中国思想の正統な思想の一部を体現していた人物ではないかと結論します。





三国志 蜀をめぐる考察

test  楽天koboにて本を書きました。電子書籍です。タイトルは『三国志 蜀をめぐる考察』です。 仕事と旅行の合間に書いた2年間の集大成です。

 このサイトで書いた内容が、ある程度土台にはなっていますが、大幅に加筆修正しています。

第1章 孔明の価値観 第2章 劉備の価値観
 第1章では孔明の価値観を分析し、第2章では劉備の価値観を分析します。人は自分の価値観と思想に基づいて行動します。 第1章と第2章では孔明と劉備がそれぞれどのような価値観に基づいて行動していたかをその言動から分析します。 2人の行動原理を具体的に論じます。そして孔明と劉備の価値観は非常に対照的であると結論します。

 それに基づき第3章では劉備と孔明の人材観を対比します。第3章は当サイトの「劉備と孔明の人材観」と全く同じ内容です。

 第4章では劉備と孔明の価値観のせめぎあいを論じます。任侠的価値観を持つ劉備、関羽、張飛らに対し、 合理的価値観を持つ孔明、趙雲、馬謖らの2つの価値観が蜀には混在していたと考えます。そのせめぎあいを描写します

 第5章では対照的価値観を持つ劉備と孔明を出会わせたきっかけを論じます。 対照的な2人が意気投合したというのは決して当たり前ではないと論じ、そして髀肉の嘆が2人を出会わせた決定的原因であると述べます。

 第6章では三顧の礼について論じます。近年三顧の礼はなかったと本場の中国では主張されるようです。 当時の劉備と孔明の状況を考えると虚構のにおいが強いと主張されています。 それに対し第6章では三顧の礼をあったと考えるほうが自然な歴史解釈であると、劉備の動機、孔明の動機などを分析し論拠を述べて反論します。 そして孔明の就職戦術についても解説します。

 第7章では第1章で論じた孔明の価値観の、その思想的背景について考察します。 孔明がそれ以前の思想家たちからどのような影響を受け、どのような思想を基にその価値観と戦略を構築したかを分析します。 当サイトの「孔明の読書術」を土台にしています。加筆しています。

 第8章では趙雲について論じます。当サイトの趙雲論をベースにしていますが、さらに加筆修正して論拠を付け足し説得力を高めています。 ただこの章に関しては、『三国志 趙雲は実は史実でも重要な武将だった!』のほうでさらに大幅にアップデートした内容を出版済です。 趙雲について読みたい方はこの本より『三国志 趙雲は実は史実でも重要な武将だった!』を検討ください。

 第1章は少し淡々としてますね。でも中盤、後半の論述の土台となっていますから、重要だと思います。中盤、後半を拾い読みもできますが、 全体が相互に連関してますから、できれば通して読んでほしいというのが私の願いです。

 ご興味ある方は、下記の画像リンクからアクセスお願いします。




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■上部に掲載の画像は熊谷守一「熊蜂」。熊谷守一さんは自分に正直な人だと思います。